エアコン取付工事のよくあるクレーム
エアコン工事でのよくあるクレームを下記の記事にまとめています。
クレームの内容によっては、工事業者の手抜き工事の場合もあれば、そうではない場合もあります。
エアコン工事の正しい知識を持って判断しましょう。
エアコン移設時に配管交換をして追加費用をとられた
中古のエアコンを取り付けする際に「お持ちの配管は劣化しているから使えない」と説明され配管交換代で1万前後〜の追加工事費を支払われた方は多いのではないでしょうか。
これは特にお引越しでのエアコン移設工事(エアコン移動)によくあるクレームですが、おそらく配管交換をすすめる工事業者はこのように説明してくると思います。
「固くなった配管を無理に再利用しようとすると、亀裂が入ってガス漏れする可能性があります」
確かに間違ってはいません。実際にエアコンの配管は銅で出来ていて、一度使用するとだんだん固くなっていきます。
その固くなった配管を無理に使用すると亀裂が入ってガス漏れの原因になります。
ですが、基本的には配管の先端を加工すればほとんど再利用できます。
※配管が真っ黒になるまで古いと、さすがに再利用が難しい場合もあります。配管の色は銅→青→黒の順番で大体の劣化具合が分かります。
新しい配管 | 黒色になるまで劣化した配管 |
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銅の色をしている配管はまだ新しく、柔らかいのが特徴です |
黒色にまで変色した配管はとても固く、再利用するのは難しいです |
まだ使用できるかもしれない配管なのにエアコン業者は交換をすすめてくるのか、大きく2つの理由があります。
もしガス漏れしてしまった場合は工事業者の責任になるので、リスク回避のための配管交換
量販店や引越し会社の下請け業者は工事単価が安いため、利益率を上げる為の配管交換
特に引越し会社の下請けのエアコン業者は悪質で、配管の他にも必要のない追加工事(オプション工事)をくっつけて、追加料金を請求しようとするので注意が必要です。
もちろん中には親切な工事業者もいますが、私個人の感覚では約半数以上が悪質で必要以上の追加工事費を請求していると思えます。
もしトラブルの少ない優良なエアコン業者をお探しなら、エアコンを専門にしている工事業者や空調会社をオススメします。
「地域名+エアコン取り付け」のキーワードで検索すると複数のエアコン業者がでてきますので、その中から信頼できる工事業者を選ばれて下さい。
特に工事保証の期間が長いほど良いです。それだけ腕に自信があり、お客様とも長い付き合いを考えられていると言う事ですので。
エアコンから水が漏れてくる
エアコンを使用すると室内機内部の受け皿(ドレンパン)に水が溜まり、ドレンホースを通じて外に排出されます。
その際、ドレンパンにヒビが入っていたりドレンホースとの接続部に緩みがあるとエアコンから水漏れしてしまいます。
また、エアコンを設置してすぐに水漏れする場合だと、逆勾配による原因がかなり高いです。
逆勾配とは、室内機に溜まる水を外へ排出するために勾配(傾き)を付けて設置するのですが、その傾きが逆になっていると逆勾配と言ってエアコンから水が漏れてきます。
逆勾配はエアコン業者の設置ミスなので、すぐに呼んで手直ししてもらいましょう。
エアコンを取付して数年経ってからの水漏れの場合
施工ミスの場合はエアコンを取付してすぐに水漏れしますが、数年経過してからの水漏れはドレンホースが詰まっている可能性が高いです。
ドレンホースの先端は外にでているので、ゴミや虫などの異物が混入してしまうと水が逆流してエアコンから水漏れします。
また、ドレンホースをお客様で扱う場合(例:バケツの中にドレンホースを差し込む)も水漏れの原因となります。
エアコン業者も水の流れを考えて設置しますので、設置後にドレンホースは扱わないようにしましょう。
エアコン(室外機)から水が漏れてくる
暖房時に室外機から水がでるのは正常です。
冷房運転時は室内機に水が溜まるのでドレンホースから水が出ますが、暖房運転時は室外機についた霜を溶かしているため室外機から直接水が出ます。
気になるようでしたら、ドレンソケットという部材を室外機に接続して排水することもできます。
※基本的にドレンソケットを使用する場合は、室外機を天井から吊り下げたり壁面に取り付けする時に使用します
エアコン(室内機)が斜めに取り付けられているのは工事ミス?
「エアコンの水漏れ原因」でも少し説明しましたが、室内機に溜まった水はドレンホースを通じて外に排出されます。
その溜まった水がドレンホースの方向に水が流れるように若干傾けて取り付けするので工事ミスではありません。
もしまっすぐ平行に取り付けしたり、ドレンホースとは逆の方向に傾けて取り付けしてしまう水漏れの原因となります。
建物によっては天井が斜めに設計されている場合もあり、エアコンが傾いて見えることもありますが、エアコンから水漏れしていなければ問題はありません。
ご自身で傾きを確認したい場合は、水平器をエアコンに置いて見られてみて下さい。
水を逃がす方向に少し傾いてあればOK、逆に傾いているとNG(水漏れの恐れ有り)です。
※水平器は室内機の下部ではなく、室内機の上に置いて確認するようにして下さい(下部だとズレが生じます)